映画『アバター（Avatar）』ネタバレ感想(テレビ版) ジェームス・キャメロン監督
2009年に公開された、ジェームス・キャメロン監督の映画『アバター』
３Ｄが苦手で当時劇場で観ることはなかったのですが、
今夜、テレビ版が放映されたので、初めて視聴しました。
あらすじと感想になります。
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【あらすじ】
西暦2154年。元・海兵隊軍人【ジェイク・サリー(主人公)】は、
戦争の負傷で下半身不随となり、車椅子生活を送っていました。
『アバター計画』に参加する筈だった、一卵性双生児で科学者の兄が事故で急死したことから、
高額な治療費を条件に、兄の代理として、兄のアバターでの『アバター計画』に
参加することになりました。
地球から、冷凍睡眠で６年かかる【衛星パンドラ】は、
地球にとって有用な地下資源を豊富に持つ星。
豊かな自然に囲まれ、
地球人が【ナヴィ】と呼ぶ、身長３メートル前後で青い肌と尻尾を持つ種族が暮らしています。
【ナヴィ】たちは『フィーラ』と呼ばれる後頭部から延びる長い巻き毛の先端で、
パンドラの生き物たちと直接心を通わせることができます。
地球人は、パンドラでは呼吸ができず、マスクなしだと４分で死亡してしまいます。
『アバター』とは、地球人のＤＮＡと【ナヴィ】のＤＮＡを掛け合わせた人工生命体。
個体としての意識はなく、【ナヴィ】が『フィーラ』で意識を繋げる能力を応用して、
ＤＮＡが一致した地球人が、日焼けサロンマシンのような機械に入って、遠隔操作します。
『アバター計画』とは、パンドラの資源採掘を担う”ＲＤＡ社（資源開発公社）”が
直接交渉ができない地球人を『アバター』化して、【ナヴィ】と交渉を進める計画でした。
主人公【ジェイク】は、『アバター』により、久々に自由に動く身体を手に入れ有頂天。
アクシデントで『アバター』化中に、仲間とはぐれた【ジェイク】は、
【ナヴィ】の部族長の娘【ネイティリ(ヒロイン)】に助けられます。
【ネイティリ】の部族の村人たちに捕まった【ジェイク】
しかし、元・軍人で、これまで接触を図ってきた地球人アバター科学者とはちがう雰囲気を
村長と巫女を務める【ネイティリ】両親に、持たれたことから、
【ネイティリ】の元で、【ナヴィ】の生き方について、学ぶことになりました。
体当たりで【ナヴィ】の修行を重ね、村の一員として認められた【ジェイク】
【ネイティリ】とも、親密な関係になります。
自らの命も含めた”生命エネルギー”が、自然…星の全てに循環しているという
【ナヴィ】の自然観に、感銘を受ける【ジェイク】
2100年代の地球は、相当自然破壊が進みきっているようです。
しかし『アバター捜査員』として、殆ど仕事をしていない状態。
ＲＤＡ社で傭兵部隊を率いる【クオリッチ】元・海兵隊大佐は、
徐々にＲＤＡ社を掌握。
【ジェイク】や、他のアバター研究員の制止を聞かず、
【ナヴィ】の村を襲撃する強制手段を起こします。
そして【ナヴィ】の神『エイワ』と、パンドラのすべての生き物の魂を繋ぐ
”魂の木”を焼いてしまいます。
【ナヴィ】としての生き方を、心の底から愛していることに気付いた【ジェイク】は、
地球人から離反。パンドラのために戦うことを決意します。
数人の地球人仲間と共に、ＲＤＡ社基地を出奔しました。
ここから結末まで【ネタバレ】です。
読みたい方は、文字を反転させてください。
▲ネタバレここまで▲
いやぁ…。
わたし、てっきり
西洋人がその昔、世界中の現地民族を迫害しまくって、土地を占領した歴史を改めて描き、
西洋人はなんてヒドイ！現地の人たちかわいそう!!!
でもこれがニンゲンの【業】ってやつなんだよ(ドヤ顔)
…的、むなくそわるいお話を想像していて、
３Ｄが苦手以上に、観る気力が起きなくてスルーしちゃったのですが、
こんなに爽快で面白い映画なら、２Ｄ劇場探して、大きなスクリーンでがっつり鑑賞すればよかったと、後悔しています。
物語で【ナヴィ】たちが地球人と戦う、少ない有効手段に、
【ナヴィ】が『フィーラ』で心を結んだ、世界で１匹だけのパートナー翼竜が居て、
【ジェイク】は主人公特権で、パートナー翼竜が２匹いるのだけど、
翼竜に乗って、パンドラを滑空する映像が、ほんっっとすごかった！！！
むちゃくちゃカッコよかった！！！！！
アバター大ヒット後、アバターの超特殊映像を取り扱ったテレビ番組で
あの凄いパンドラの風景は、実はハリウッドで活躍するマットペインター（実写映像と背景画を合成する技術）上杉 裕世（うえすぎ ゆうせい）さんが手書きされたものと知っていましたが、
この映像で、どこがどうして手書きなのかサッパリわかりません！
３メートルで青肌の異星人【ナヴィ】も、ＣＭではちょっと怖いかも…と思いましたが、
【ジェイク】が【ナヴィ】修行を開始するころにはすっかり慣れ、
ヒロイン【ネイティリ】もちょっと猫みたいな顔が可愛いな～尻尾揺らして可愛いな～
でも戦う時はむちゃくちゃ勇ましい！素敵！！！
と、すっかり魅入ってしまいました。
フルＣＧの【ナヴィ】たちも、それぞれ演じる俳優さんが居て、
演技を”パフォーマンス・キャプチャー”という技術で変換していたのですね。
でも、肌の毛孔まで再現されているし、ＣＧじゃなく特殊メイクじゃないかと
疑う程、自然な映像でした。
映像のことばかり書いていますが、
勿論、ストーリーも完璧です！
文句なしです！！！
原作なしで、ゼロからこのような世界観で１本の映画を作り上げるには、
ＳＦという”ありえない世界”を”ありえそう”と思わせるために、
世界の成り立ち、全登場人物の生い立ちや、主要登場人物に至っては、映画では登場しない家族の設定まで、裏の裏まで作り込まなければなりません。
２１世紀版『時をかける少女』のアニメーション映画で有名になった、細田守監督の
『おおかみこどもの雨と雪』というアニメ映画が、
上記”ありえない世界”を”ありえそう”と思わせるための基礎設定作りが
少し上手くいかなかったようで、
登場人物たちの行動について、行動原因になる生い立ち等くどくどにおわせるのですけど、
それが共感できなくて、ずっとイライラもやもやしちゃう！みたいな。
近年のハリウッド映画は、映像だけとにかく頑張り、ハリウッド映画のテンプレートを
直線に走るだけのものが少なくなく、
「コンテンツ不足」だと、日本マンガを原作にして、ハリウッド映画テンプレで、
内容に満足できず観終えてしまいがちでした。
映画「アバター」も、
主人公の喪失＝健康な足＋
本編では”自分は平和を愛する軍人”といい、未練はなさそうだけど、一卵性双子の兄が科学者になるようなサイエンスの才能を持ちながら、体力勝負の軍人になった事から、多少はヒーローへの憧れのような想いがなきにしもあらずではと、私には思えて、戦争による負傷で下半身不随→退役となり、ヒーローになる未来も断たれたように思えるのです。
…を『取り戻す』ために、奔走して
最後は『足』と【ナヴィ】部族のヒーローとして、皆から尊敬される『夢の実現』
＋愛する女性
全てを得る＝取り戻す…流れは、確かにハリウッドの王道ですが、
究極の映像だけじゃない、圧倒的満足度。
ううう～～ん！
自分の心の問題ですが、その正体が気になります！
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３Ｄが苦手で当時劇場で観ることはなかったのですが、
今夜、テレビ版が放映されたので、初めて視聴しました。
あらすじと感想になります。
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【あらすじ】
西暦2154年。元・海兵隊軍人【ジェイク・サリー(主人公)】は、
戦争の負傷で下半身不随となり、車椅子生活を送っていました。
『アバター計画』に参加する筈だった、一卵性双生児で科学者の兄が事故で急死したことから、
高額な治療費を条件に、兄の代理として、兄のアバターでの『アバター計画』に
参加することになりました。
地球から、冷凍睡眠で６年かかる【衛星パンドラ】は、
地球にとって有用な地下資源を豊富に持つ星。
豊かな自然に囲まれ、
地球人が【ナヴィ】と呼ぶ、身長３メートル前後で青い肌と尻尾を持つ種族が暮らしています。
【ナヴィ】たちは『フィーラ』と呼ばれる後頭部から延びる長い巻き毛の先端で、
パンドラの生き物たちと直接心を通わせることができます。
地球人は、パンドラでは呼吸ができず、マスクなしだと４分で死亡してしまいます。
『アバター』とは、地球人のＤＮＡと【ナヴィ】のＤＮＡを掛け合わせた人工生命体。
個体としての意識はなく、【ナヴィ】が『フィーラ』で意識を繋げる能力を応用して、
ＤＮＡが一致した地球人が、日焼けサロンマシンのような機械に入って、遠隔操作します。
『アバター計画』とは、パンドラの資源採掘を担う”ＲＤＡ社（資源開発公社）”が
直接交渉ができない地球人を『アバター』化して、【ナヴィ】と交渉を進める計画でした。
主人公【ジェイク】は、『アバター』により、久々に自由に動く身体を手に入れ有頂天。
アクシデントで『アバター』化中に、仲間とはぐれた【ジェイク】は、
【ナヴィ】の部族長の娘【ネイティリ(ヒロイン)】に助けられます。
【ネイティリ】の部族の村人たちに捕まった【ジェイク】
しかし、元・軍人で、これまで接触を図ってきた地球人アバター科学者とはちがう雰囲気を
村長と巫女を務める【ネイティリ】両親に、持たれたことから、
【ネイティリ】の元で、【ナヴィ】の生き方について、学ぶことになりました。
体当たりで【ナヴィ】の修行を重ね、村の一員として認められた【ジェイク】
【ネイティリ】とも、親密な関係になります。
自らの命も含めた”生命エネルギー”が、自然…星の全てに循環しているという
【ナヴィ】の自然観に、感銘を受ける【ジェイク】
2100年代の地球は、相当自然破壊が進みきっているようです。
しかし『アバター捜査員』として、殆ど仕事をしていない状態。
ＲＤＡ社で傭兵部隊を率いる【クオリッチ】元・海兵隊大佐は、
徐々にＲＤＡ社を掌握。
【ジェイク】や、他のアバター研究員の制止を聞かず、
【ナヴィ】の村を襲撃する強制手段を起こします。
そして【ナヴィ】の神『エイワ』と、パンドラのすべての生き物の魂を繋ぐ
”魂の木”を焼いてしまいます。
【ナヴィ】としての生き方を、心の底から愛していることに気付いた【ジェイク】は、
地球人から離反。パンドラのために戦うことを決意します。
数人の地球人仲間と共に、ＲＤＡ社基地を出奔しました。
ここから結末まで【ネタバレ】です。
読みたい方は、文字を反転させてください。
逃走中【ナヴィ】研究者で【ネイティリ】たちの村で英語を教えていた女性・グレイスが重傷を負います。
グレイスを助けるには【ナヴィ】に頼み、神『エイワ』の、パンドラ星そのものでもある”命のエネルギー”の力を借りるしかありません。
しかし、先の襲撃で【ジェイク】は、恋人になった【ネイティリ】と【ナヴィ】たちの信頼を失ってしまいました。
【ジェイク】は、従えた乗り手は【ナヴィ】の指導者として崇拝を受けるとされる、空の王者・トルークと呼ばれる巨大な飛行生物を、一か八かの賭けで手懐け、【ネイティリ】の愛と【ナヴィ】たちの信頼を取り戻します。
グレイスの命は助かりませんでしたが、グレイスの魂は【ナヴィ】の一員として『エイワ』に還る事を受け入れられました。
全ての【ナヴィ】部族、パンドラの生き物たちに呼びかけ、一致団結して
地球人の侵略に立ち向かうことになりました。
ここからは最後までノンストップで、地球人ＶＳパンドラ星住民の戦いです。
大きな犠牲を払い【ジェイク】は【クオリッチ大佐】を倒し、パンドラから地球人を追い出します。
しかし【ジェイク】の本体は、あくまで日サロマシーンの中の地球人。
地球人の身体でも【ネイティリ】は愛してくれますが、
車椅子がないと移動できませんし、マスクなしでは呼吸することもままなりません。
『アバター』の身体とは別に、本体も、日サロマシーンから出て、食事を摂らないと死んでしまいます。
どうするのか…？
【ナヴィ】たちの祈りと神『エイワ』の力で、魂を『アバター』の肉体へ移し、
心身共に、自由に動く脚を持つ【ナヴィ】として生きていくことになったのでした！
なんというハッピーエンド！
完璧です！！！
グレイスを助けるには【ナヴィ】に頼み、神『エイワ』の、パンドラ星そのものでもある”命のエネルギー”の力を借りるしかありません。
しかし、先の襲撃で【ジェイク】は、恋人になった【ネイティリ】と【ナヴィ】たちの信頼を失ってしまいました。
【ジェイク】は、従えた乗り手は【ナヴィ】の指導者として崇拝を受けるとされる、空の王者・トルークと呼ばれる巨大な飛行生物を、一か八かの賭けで手懐け、【ネイティリ】の愛と【ナヴィ】たちの信頼を取り戻します。
グレイスの命は助かりませんでしたが、グレイスの魂は【ナヴィ】の一員として『エイワ』に還る事を受け入れられました。
全ての【ナヴィ】部族、パンドラの生き物たちに呼びかけ、一致団結して
地球人の侵略に立ち向かうことになりました。
ここからは最後までノンストップで、地球人ＶＳパンドラ星住民の戦いです。
大きな犠牲を払い【ジェイク】は【クオリッチ大佐】を倒し、パンドラから地球人を追い出します。
しかし【ジェイク】の本体は、あくまで日サロマシーンの中の地球人。
地球人の身体でも【ネイティリ】は愛してくれますが、
車椅子がないと移動できませんし、マスクなしでは呼吸することもままなりません。
『アバター』の身体とは別に、本体も、日サロマシーンから出て、食事を摂らないと死んでしまいます。
どうするのか…？
【ナヴィ】たちの祈りと神『エイワ』の力で、魂を『アバター』の肉体へ移し、
心身共に、自由に動く脚を持つ【ナヴィ】として生きていくことになったのでした！
なんというハッピーエンド！
完璧です！！！
▲ネタバレここまで▲
いやぁ…。
わたし、てっきり
西洋人がその昔、世界中の現地民族を迫害しまくって、土地を占領した歴史を改めて描き、
西洋人はなんてヒドイ！現地の人たちかわいそう!!!
でもこれがニンゲンの【業】ってやつなんだよ(ドヤ顔)
…的、むなくそわるいお話を想像していて、
３Ｄが苦手以上に、観る気力が起きなくてスルーしちゃったのですが、
こんなに爽快で面白い映画なら、２Ｄ劇場探して、大きなスクリーンでがっつり鑑賞すればよかったと、後悔しています。
物語で【ナヴィ】たちが地球人と戦う、少ない有効手段に、
【ナヴィ】が『フィーラ』で心を結んだ、世界で１匹だけのパートナー翼竜が居て、
【ジェイク】は主人公特権で、パートナー翼竜が２匹いるのだけど、
翼竜に乗って、パンドラを滑空する映像が、ほんっっとすごかった！！！
むちゃくちゃカッコよかった！！！！！
アバター大ヒット後、アバターの超特殊映像を取り扱ったテレビ番組で
あの凄いパンドラの風景は、実はハリウッドで活躍するマットペインター（実写映像と背景画を合成する技術）上杉 裕世（うえすぎ ゆうせい）さんが手書きされたものと知っていましたが、
この映像で、どこがどうして手書きなのかサッパリわかりません！
３メートルで青肌の異星人【ナヴィ】も、ＣＭではちょっと怖いかも…と思いましたが、
【ジェイク】が【ナヴィ】修行を開始するころにはすっかり慣れ、
ヒロイン【ネイティリ】もちょっと猫みたいな顔が可愛いな～尻尾揺らして可愛いな～
でも戦う時はむちゃくちゃ勇ましい！素敵！！！
と、すっかり魅入ってしまいました。
フルＣＧの【ナヴィ】たちも、それぞれ演じる俳優さんが居て、
演技を”パフォーマンス・キャプチャー”という技術で変換していたのですね。
でも、肌の毛孔まで再現されているし、ＣＧじゃなく特殊メイクじゃないかと
疑う程、自然な映像でした。
映像のことばかり書いていますが、
勿論、ストーリーも完璧です！
文句なしです！！！
原作なしで、ゼロからこのような世界観で１本の映画を作り上げるには、
ＳＦという”ありえない世界”を”ありえそう”と思わせるために、
世界の成り立ち、全登場人物の生い立ちや、主要登場人物に至っては、映画では登場しない家族の設定まで、裏の裏まで作り込まなければなりません。
２１世紀版『時をかける少女』のアニメーション映画で有名になった、細田守監督の
『おおかみこどもの雨と雪』というアニメ映画が、
上記”ありえない世界”を”ありえそう”と思わせるための基礎設定作りが
少し上手くいかなかったようで、
登場人物たちの行動について、行動原因になる生い立ち等くどくどにおわせるのですけど、
それが共感できなくて、ずっとイライラもやもやしちゃう！みたいな。
近年のハリウッド映画は、映像だけとにかく頑張り、ハリウッド映画のテンプレートを
直線に走るだけのものが少なくなく、
「コンテンツ不足」だと、日本マンガを原作にして、ハリウッド映画テンプレで、
内容に満足できず観終えてしまいがちでした。
映画「アバター」も、
主人公の喪失＝健康な足＋
本編では”自分は平和を愛する軍人”といい、未練はなさそうだけど、一卵性双子の兄が科学者になるようなサイエンスの才能を持ちながら、体力勝負の軍人になった事から、多少はヒーローへの憧れのような想いがなきにしもあらずではと、私には思えて、戦争による負傷で下半身不随→退役となり、ヒーローになる未来も断たれたように思えるのです。
…を『取り戻す』ために、奔走して
最後は『足』と【ナヴィ】部族のヒーローとして、皆から尊敬される『夢の実現』
＋愛する女性
全てを得る＝取り戻す…流れは、確かにハリウッドの王道ですが、
究極の映像だけじゃない、圧倒的満足度。
ううう～～ん！
自分の心の問題ですが、その正体が気になります！
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