エボラ出血熱が日本の薬で治癒!?富士フィルムのインフルエンザ治療薬『ファビピラビル』とはどんな薬?
リベリアで医療活動中にエボラ出血熱に感染したフランス人女性看護師が、
富士フィルム傘下の製薬会社が開発したインフルエンザ治療薬を投与されてから
快方に向かい、退院したことを、フランスメディアが10月4日発表しました。
効果があらわれた『ファビピラビル』とは、どんな薬物なのでしょう?
調べてみました。
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女性はリベリアで医療活動中に感染。
フランスに搬送後、富士フイルム傘下の富山化学工業が開発したファビピラビルなど、
エボラ熱に対する承認を受けていない3種類の薬物で、9月19日から治療を受けていました。
効果が出た薬物『ファビピラビル(販売名・アビガン錠)』は、
ものすごく端折って簡単に表現すると、
細胞に感染したウイルスが、ウイルスの遺伝情報を複製する流れを阻害する薬です。
ミクロの世界ではたえず様々なタンパク質を作って、私たちの身体を形作っています。
タンパク質は、両親から貰ったDNA(デオキシリボ核酸)情報を基に作られます。
DNAは、身体の【すべてを構築する情報】が詰まっています。
全ての料理が作れる完全百科事典をイメージしてください。
そこから『皮膚のタンパク質』『爪のタンパク室』を作るレシピを抜き出して、
『皮膚』『爪』のタンパク質が作られます。
このレシピを【RNA(リボ核酸)】といいます。
分厚い完全百科事典=DNAより、ピンポイントに必要な情報が載っているレシピ=RNAの方が、参照率が高いです。
さて【ウイルス】は、
膜の中に、遺伝情報【DNA/RNA】どちらかが『入ってるだけ』の病原微生物です。
膜の中に遺伝情報が入っている『だけ』の構成なので、
ウイルス自身が、自力で増殖することができません。
増えるためには、生き物の細胞に寄生する必要があります。
①まず、生き物の表面に【付着】します。
付着したら、細胞内へ【侵入】します。
②細胞内へ侵入すると【膜を破り】
遺伝情報DNAまたはRNAだけの状態になります
③宿主の細胞のDNAまたはRNAに入り込み、
宿主の細胞を乗っ取ります。
④宿主の細胞を使って、ウイルスの増殖に必要なタンパク質や
遺伝情報(DNAまたはRNA)を大量生産します。
⑤大量生産した『ウイルスの材料』を基に『ウイルス』を大量複製。
⑥大量複製したウイルスを、宿主細胞から放出→他の細胞に感染させます。
⑦病気発症…
ウイルスに感染して病気になる流れを知ると、
今回使われた『ウイルスの複製を阻害する』薬で効果が表れたのが理解できます。
ちなみに、
B型肝炎ウイルスはDNAウィルス
HIVウイルスはRNAウイルス
インフルエンザはRNAウイルス
エボラ出血熱ウイルスは【RNAウイルス】だったので、
インフルエンザ用に開発中の薬で効果があらわれました。
しかし、RNAの合成を阻害すると、
妊娠中の女性だと、胎児の成長に悪影響が出る可能性があります。
サリドマイド薬害事件のような恐れがあったため、
これまで使用が避けられていました。
エボラ出血熱に感染してしまうと、副作用の危険以前に
生きるか死ぬかなので……ということでしょうね。
副作用の危険が大きいですが、
不治の感染病エボラ出血熱が治療できるかもしれない
可能性が生まれたこと。しかも、それが日本の製薬会社によるもの。
一刻も早い、エボラ出血熱の鎮静を祈ります。
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富士フィルム傘下の製薬会社が開発したインフルエンザ治療薬を投与されてから
快方に向かい、退院したことを、フランスメディアが10月4日発表しました。
効果があらわれた『ファビピラビル』とは、どんな薬物なのでしょう?
調べてみました。
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女性はリベリアで医療活動中に感染。
フランスに搬送後、富士フイルム傘下の富山化学工業が開発したファビピラビルなど、
エボラ熱に対する承認を受けていない3種類の薬物で、9月19日から治療を受けていました。
効果が出た薬物『ファビピラビル(販売名・アビガン錠)』は、
ものすごく端折って簡単に表現すると、
細胞に感染したウイルスが、ウイルスの遺伝情報を複製する流れを阻害する薬です。
ミクロの世界ではたえず様々なタンパク質を作って、私たちの身体を形作っています。
タンパク質は、両親から貰ったDNA(デオキシリボ核酸)情報を基に作られます。
DNAは、身体の【すべてを構築する情報】が詰まっています。
全ての料理が作れる完全百科事典をイメージしてください。
そこから『皮膚のタンパク質』『爪のタンパク室』を作るレシピを抜き出して、
『皮膚』『爪』のタンパク質が作られます。
このレシピを【RNA(リボ核酸)】といいます。
分厚い完全百科事典=DNAより、ピンポイントに必要な情報が載っているレシピ=RNAの方が、参照率が高いです。
さて【ウイルス】は、
膜の中に、遺伝情報【DNA/RNA】どちらかが『入ってるだけ』の病原微生物です。
膜の中に遺伝情報が入っている『だけ』の構成なので、
ウイルス自身が、自力で増殖することができません。
増えるためには、生き物の細胞に寄生する必要があります。
①まず、生き物の表面に【付着】します。
付着したら、細胞内へ【侵入】します。
②細胞内へ侵入すると【膜を破り】
遺伝情報DNAまたはRNAだけの状態になります
③宿主の細胞のDNAまたはRNAに入り込み、
宿主の細胞を乗っ取ります。
④宿主の細胞を使って、ウイルスの増殖に必要なタンパク質や
遺伝情報(DNAまたはRNA)を大量生産します。
⑤大量生産した『ウイルスの材料』を基に『ウイルス』を大量複製。
⑥大量複製したウイルスを、宿主細胞から放出→他の細胞に感染させます。
⑦病気発症…
ウイルスに感染して病気になる流れを知ると、
今回使われた『ウイルスの複製を阻害する』薬で効果が表れたのが理解できます。
ちなみに、
B型肝炎ウイルスはDNAウィルス
HIVウイルスはRNAウイルス
インフルエンザはRNAウイルス
エボラ出血熱ウイルスは【RNAウイルス】だったので、
インフルエンザ用に開発中の薬で効果があらわれました。
しかし、RNAの合成を阻害すると、
妊娠中の女性だと、胎児の成長に悪影響が出る可能性があります。
サリドマイド薬害事件のような恐れがあったため、
これまで使用が避けられていました。
エボラ出血熱に感染してしまうと、副作用の危険以前に
生きるか死ぬかなので……ということでしょうね。
副作用の危険が大きいですが、
不治の感染病エボラ出血熱が治療できるかもしれない
可能性が生まれたこと。しかも、それが日本の製薬会社によるもの。
一刻も早い、エボラ出血熱の鎮静を祈ります。
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